道成寺へお参り

7月に国立文楽劇場で「京鹿子娘道成寺」を踊らせて頂くので、日曜日に道成寺へお参りに行ってきました。

まず62段ある階段が見えてきます。

能や踊りの道成寺に出てくる乱拍子は、この階段を上っていくのを表現しているとのことです(私は、乱拍子の部分をカットして踊りますが…)。


日曜日はお天気が良くてとても気持ちよかったです。

残念ながら、桜はすっかり散ってしまって「花のほかには松ばかり」の世界ではなかったけれども、感慨深いものがあります。

安珍塚もありました!

なんと道成寺には釣鐘がありません。

初代は清姫により焼かれ、二代目は雑賀攻めの際に持ち去られ、その後京都の妙満寺に奉納されているとのことでした。

能や踊りでは鐘が出てくるので(最後に落ちますが)、あるものとばかり思っていたのでびっくりでした。


そして!ご祈祷をして頂きました。

ご祈祷前に、色々と案内して頂いたのですが、あちこちに奉納された道成寺の舞台写真が!

能から歌舞伎、日本舞踊はもちろん、創作舞踊など色んなジャンルのものがあって、「道成寺」という演目の大きさを改めて感じました。

また、ご祈祷の前に、住職さんに千手観音様の前で、

「千手観音様はあの手この手を使って救ってくださいます。京鹿子娘道成寺、というのも千手観音様の御手のひとつではないかと思っています。人間の悩みは色々とあってお経だけではカバーしきれないところを、お経がたくさん散りばめられている踊りを通して、仏様のお導きが身にしみるようにできています。ですので、ただ踊っているのではなくて、観客の方と一緒にお経を唱えているのと同じなのです」

といった趣旨のことをお話くださいました。

今まで、踊ることで手一杯すぎて、踊りを通して何かを伝える・共有するということをあまり考えていなかったので、大変勉強になりました。


ここまできたら、全身全霊かけてやるしかない!と一層強く思ったお参りでした。


花柳流日本舞踊 長樹会

和のお稽古事として、 健康維持のために、 生活の彩りに… 日本舞踊を始めてみませんか? 大阪・兵庫を拠点にした、初心者でも大歓迎の教室です。

0コメント

  • 1000 / 1000